僕たち人間の司令塔 〜アンカンミンカン富所哲平〜
結局、「知る」ってことが大事なんだと思うんです。「知ること」にアンテナを向けていれば、日常の当たり前の風景の見え方は変わると思うし、結果として選べる選択肢も増えるだろうし、そうすれば自分らしさをより追求していけるのではないかと。それって、僕ら一人ひとりの「幸せ」につながるんじゃないかと。まずは「知ること」が大事です。
僕の中で人生のテーマの一つとも言える「自己分析」は、自分を知ること。
自分を知るためにも、いろいろな方法が、それぞれの方法があると思います。自分探しの旅もそうだろうし、つながりの中で、他人との比較や、他人からの評価にも、自分を知るための鍵はあるかもしれない。挑戦と失敗のたびに、自分を知ることができるような気もします。
そんな中で、僕らの”脳”のことを知ることも大事なんじゃないかと。今日の話です。
日々、笑い、悩み、喜び、苦しみ、考え生きているわけですが、僕たちはどのように感じ、選択し、行動しているのか。詰まるところ、僕らの司令塔は脳です。意識に関係なく、まず脳から送られる電気信号が僕らの感情や行動をつかさどっています。その司令塔である大事な脳は、実は、一万年前からそんなに機能的には変わってないんだそうです。文明やテクノロジーがこれだけ変わっているのに、これだけ社会が目まぐるしく変化しているのに、人間の脳はあの頃のまま。生物として僕らはそんなに変われない。脳は1万年前と一緒のまま。つまり、狩りをしていた頃からそんなに変わってない。
自然と折り合いをつけ、強いものに立ち向かうために集団を組み、支え合い助け合い補い合って、生きるために知恵を働かせる。耐え忍び、個で負けても集で勝つ。肉を切らせて骨を断つ。
そんな環境下での僕らの司令塔の主たる特徴は、変化に抵抗を示しことです。見たことない色の木の実を見たら「やめとけ!」って、耳にしたことない獣の鳴き声を聞いたら「近づくな!」って指示を飛ばす司令塔です!変わることがそもそも得意じゃなくて、そっちの方が、種としての生存確率が高かったってことだと思います。
僕たちの初期設定は、”変わることを恐れる”なんです。別の言葉で言い換えるなら、本能と言ってもいいのかもしれません。
まとめます。狩りをしていた頃と現代とでは、環境や社会が全く違っていることは間違いないと思います。でも僕らの脳は変わっていません。日本は特に、出る杭を叩く文化があると言われます。同調圧力が強いと言われます。その判断、選択は、ちゃんと選んだ結果ですか?本能に流されるままに、変化を恐れていませんか?留まることを良しとしたのは、本当に考えた結果ですか?環境に適応をして、これからも時をつないでいくための重要なこと。まずは「知る」こと。

